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Wednesday 4 Meetup@0128
研究プロジェクトから始まる交流会、
Wednesday 4 Meetup開催!

東京科学大学の研究者から直接、最新の研究について話を聞く事が出来る会となっています。今回のテーマは「Innovation Idea Contest2025」にエントリーした医療現場発の課題と
解決策の研究プロジェクト!登壇者をより身近に感じることができ、直接の質問やコネクションづくりには最適の会です!
開催概要
● 開催日時:2026年1月28日(水)17時30分~19時
● 開催場所:東京科学大学湯島キャンパスMDタワー26F ファカルティラウンジ
岡田 隆平 頭頸部外科/耳鼻咽喉科
光免疫療法:光で励起される抗体薬物複合体治療−新規治療法の開発と周辺デバイス開発

光免疫療法は光によって励起される抗体薬物複合体を用いた治療法である。近年、頭頸部癌に対する光免疫療法が保険適用となった。本治療法では、「薬剤が結合し、かつ光が当たった細胞」が特異的に破壊される。私は、光免疫療法について研究を行っている。基礎では、がん幹細胞を標的とした治療法の開発などを進めている。また臨床では、治療支援デバイスの開発や周術期の補助療法に関する特定臨床研究などを行っている。
森田 和機 歯周病学分野
PRPを用いた歯科領域の再生医療の普及のための医療機器開発

Platelet Rich Plasma(PRP)は、自己血を材料として簡便に作成することが可能であり、すでに多くの診療科で再生医療としての臨床応用がなされている。PRPには創傷治癒促進等の効果が期待されている一方で、歯周病や歯槽骨欠損等の歯科疾患においては、有効性と安全性が確立している医療技術が存在しない。我々は、大学病院ならではの豊富な症例数と高い専門性を背景に、歯科領域に応用可能なPRPを作製するための新規医療機器の開発を進めている。
加藤 秀 人体病理学分野
新たながん免疫抑制機構を標的とした核酸医薬品の開発

免疫チェックポイント阻害薬はがん治療に革新をもたらしましたが、非奏効例も多いのが現状です。非奏効例では、がん免疫サイクルと呼ばれる機構が十分に機能せず、化学療法や放射線療法を併用しても免疫応答の誘導が頭打ちとなる症例が少なくありません。そこで私たちは、このサイクルの活性化を介して治療効果を増強することを目的とし、既存治療との併用が可能で、他の方法とは競合しない新規治療の開発に取り組んでいます
ブムエルデネ オロルゾド 心臓血管外科
AIによるワーファリン内服量自動調整システムの社会実装

血栓予防の抗凝固薬ワーファリンはその薬効に個人差が大きく、患者毎に適切な投与量を決定することが困難である。我々は、患者のPT-INR値を予測しワーファリンの最適な内服量を提案するAIモデルを構築した。AIによるワーファリン推奨投与量と医師の指示が一致した割合「一致率(%)」によりモデルの性能を評価した。様々なモデルの検証を経て、医師の指示とほぼ一致する正答率を達成した。今後はアプリ開発を通じて社会実装を目指す。
森 雄太郎 腎臓内科学分野
ヒト患者さん由来のオルガノイドを用いた慢性腎臓病の病態解明と創薬支援の試み

我々の研究グループでは、腎癌などで摘出された患者さんの腎臓を頂き、特殊な方法で培養を行うことで、患者さん由来の腎臓尿細管のオルガノイド(臓器用構造物)の開発を行っています。また本技術を応用し、尿の流れを再現できるマイクロ流体デバイス上でこの細胞を培養することで、腎臓模倣システムの開発にも取り組み、慢性腎臓病の病態解明と、創薬支援プラットフォームによる大学発ベンチャーの起業を目指しています
原口 美穂子 顎顔面補綴外来
下顎再建への応用を目指した3Dバイトスプリントの開発

頭頸部腫瘍である下顎腫瘍の手術では、下顎区域切除術や下顎半側切除術が施行されるため、同時に行われる下顎再建手術が患者の術後のQOLを大きく左右します。下顎再建後に下顎の偏位が起こらず、機能性や審美性を維持できることを目指し、私達は手術支援デバイスの使用で下顎再建手術の標準化が図れないかと考え、より正確な再建手術が可能になる3Dバイトスプリントの開発に取り組んでいます
児玉 真 人体病理学分野
“3次リンパ組織”を基軸とした炎症性疾患に対する新規治療戦略

私たちは、これまで炎症に付随する構造物と考えられてきた3次リンパ組織(TLS)が、複数の既存治療薬の実質的な標的となり得ることを病理・空間解析で確認しました。得られた知見を基盤に、患者層別化に資する治療反応性予測パネルの構築と、TLS形成/維持を精密に制御して炎症を抑える新規治療薬の開発を推進しております。
則武 加奈子 歯学教育システム評価学分野
講義・実習から臨床実践への移行に関する歯学教育研究

歯科医師臨床研修の管理運営等の経験から、これまで暗黙知とされてきた初学者(研修歯科医など)がスムーズに熟達者(歯科医師)へ移行(transition)するために必要な様々な能力・資質の明示化、適切な教育法の提示とその妥当性の検証を目指しています。また、日本における優れた指導歯科医の特徴を質的研究を用いて明らかにするなど質的なアプローチを得意としています
田澤 建人 むし歯科
AI・DXによる歯科技能のリアルタイム定量評価システムの開発

歯科技能の評価には評価者の主観が介在するため、評価のばらつきが生じやすく、特に国家試験など高い公正性が求められる場面では大きな問題となる。本研究では、AI・DXを活用し、歯科技能を客観的かつ定量的にリアルタイムで評価する自動評価システムの開発を目的とする。具体的には、歯科処置中の動画データおよび切削後模型のSTLデータを対象に、マルチモーダルLLMを活用した定量的技能評価システムの実現を目指す
LIU CHANG 咬合機能健康科学分野
CT/FEAに基づくカスタムフェイスガード設計とデジタル製造

スポーツ関連の顔面骨折患者のCTデータを基に、有限要素解析(FEA)による競技特性を考慮した衝突シミュレーションを行い、骨折部位および周辺骨の力学的リスクを評価しています。解析により損傷を受けやすい領域を抽出し、その結果に基づいてフェイスガードの防護範囲や厚みを設計します。さらに設計から製造までをデジタル化することで、従来の複雑な手作業工程を簡略化しています
出展企業の紹介
株式会社メタジェン 取締役 CFO 水口 佳紀

腸内環境の研究開発から社会実装までを一気通貫で行うバイオテック企業です。独自の腸内環境評価手法「メタボロゲノミクス®」を用いて、個人固有である腸内環境を科学的根拠に基づき制御する「腸内デザイン®」を推進しています。「病気ゼロを実現する」をビジョンに、事業として、価値訴求に繋がるエビデンス取得を行う研究付加価値探索、新規事業・商品サービスの創出をサイエンスベースで支援する商品開発支援、腸内デザイン共創プロジェクトの企画・運営、サイエンスと社会とのブリッジにより市場創出の仕組みを構築するサイエンスPRを展開しています。
味の素株式会社
バイオファイン研究所 研究員 辻 泰隆/R&D企画部マネージャー 伊藤 健一郎

味の素㈱では、バイオ・ファーマサービスとして、革新的技術によるバイオ医薬品開発・製造支援を行っております。
- AJICAP®:位置特異的結合技術、新規リンカー技術によるADC(抗体薬物複合体)をはじめとする次世代抗体複合体製造
- Corynex®:コリネ菌(グラム陽性細菌)を用いた高効率、高純度なエンドトキシンフリーのタンパク質分泌生産
- AJIPHASE®:液相合成によるオリゴ核酸・ペプチドのGMP製造および、ジーンデザイン社との連携によるワンストップでの核酸医薬開発
- AAVベクター製造:米Forge社における遺伝子治療AAVベクターの製造
本Meetupイベントでは、上記のサービスに加え、AJICAP®技術を活用した次世代抗体複合体開発についてもご紹介いたします。
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