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2025.08.30
NEWS医療機器

日本版SPLプログラム(施行実施)参加者募集

背 景

医療機器のイノベーションは、基礎研究から臨床応用、そして商業化へと至る長いプロセスを要します。中でもFirst-in-Human試験は従来、企業が主導し、アカデミアは治験実施機関にとどまることが一般的でした。そのため、アカデミア発の革新的技術を市場に送り出すには企業の事業化支援が不可欠ですが、企業側がリスクを懸念して事業化に踏み切れず、多くの技術が“イノベーションの死の谷”を越えられないという課題が顕在化しています。Brigham and Women’s HospitalのSurgical Planning Laboratory(SPL)プログラムでは、研究からFirst-in-Human試験に至るまでの全フェーズを院内で完結させ、収束超音波治療装置、MRI誘導手術装置、手術ロボット、画像処理システムなど多数の医療機器を産業化へと導いてきました。本プログラムを日本版として試行実施するにあたっては、大学におけるFirst-in-Human試験の立案・遂行に必要な実践的マネジメント手法を習得するとともに、PIとしてイノベーションを牽引するためのリーダーシップ、起業家精神、紛争解決能力などのソフトスキルおよび技術的スキルを体系的に学ぶ機会を提供します。従来のプログラムが承認手続きやガイドラインの運用に重点を置いていた事に対し、本コースは「実施の主体者」として必要なリーダーシップを育成することを最大の特徴としています。

修了後に身につく能力

デザイン思考を活用した問題解決

医工連携分野にまたがる学際的チームを組成し、臨床現場の視点に立った問題発見・定義(empathize & define)、アイデア発想(ideate)、プロトタイプ作成(prototype)、実証・評価(test)のサイクルを回しながら、ハード・ソフト・サービスの具体的なソリューションを開発し、その価値を成果物として表現できるようになります。

トランスレーショナル臨床研究の設計・推進

ベンチ(実験室)からベッドサイドまでの一連のプロセスを明確に設計して、臨床的に意義ある研究開発プロセスを自律的に進められるようになります。

効果的な産学連携の立ち上げ

共同プロジェクトの枠組みを構築し、知的財産を適切に管理しながら、法規制を遵守したうえでアカデミアと産業界の双方に利益をもたらす仕組みを構築できます。

リーダーシップとチームマネジメント

PI(研究責任者)として、チームメンバーを率い、高い研究水準を維持しつつ、効果的なコミュニケーションと紛争解決能力でプロジェクトを成功に導く戦略を実践的に身につけます。

資金調達・ネットワーク活用

ボストンの医療機器エコシステムに精通し、地域のリソースや投資機会、業界パートナーとのつながりを駆使して、自らのイノベーションを加速させることができます。

プログラムに含まれる内容

14時間の講義、28~56時間のPI(研究責任者)としての医療機器研究に基づく宿題と課題

14~28時間の読書と自主学習

2日間の集中合宿(10月と2月を予定)、オンライン講義・課題

ハーバード大学医学部の波多伸彦博士が指導、東京科学大学の齊藤滋規博士が伴走支援。

教材は全て提供され、講義や指導は参加者のバックグラウンドに適した言語で行われる

選 抜

異なるバックグラウンドを持つメンバー構成になるように選抜

専門性や経験等の書類(エントリーフォーム)選考

主体性・誠実さ等の人間性について面接選考

日 程

1回目集中合宿:10月4日(土)~5日(日)都内

オンライン講義:12月初旬~中旬

2回目集中合宿:2月中旬(2日間)※日程未定・関東近郊

費 用

大学研究者(Science Tokyo・外部アカデミア)・・・無料

民間企業(営利団体)・・・5万円

大学研究者(Science Tokyo・外部アカデミア)・・・無料

民間企業(営利団体)・・・自己負担

<本件に関する問合せ>

東京科学大学医療イノベーション機構 松浦(openinnovation.tlo@tmd.ac.jp)

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